3.式

JavaScriptは、プログラム言語の構成をしていますので、計算等を行う事が出来ます
ここでは、条件式、計算式、優先順位について説明します

(1) 条件式

条件式は、制御文(後述)で使用する各種条件を示すものです
条件式は、「条件式 論理演算子 条件式」、または、「式 比較演算子 式」で表されます

「式 比較演算子 式」は、次の組み合わせがあります
    「式1 < 式2」は、式1が式2未満であることを示します
    「式1 <= 式2」は、式1が式2以下であることを示します
    「式1 > 式2」は、式1が式2を越えることを示します
    「式1 >= 式2」は、式1が式2以上であることを示します
    「式1 == 式2」は、式1と式2が等しい事を示します
    「式1 != 式2」は、式1と式2が等しくない事を示します
「条件式 論理演算子 条件式」は、次の組み合わせがあります
    「条件式1 && 条件式2」は、条件式1、条件式2がともに成立する事を示します
    「条件式1 || 条件式2」は、条件式1、条件式2の何れかが成立する事を示します
    「条件式1 ! 条件式2」は、条件式1、条件式2の条件が一致しない事を示します
(2) 計算式

計算式は、各種計算を行う式です
計算式は、単項計算式、二項計算式、三項計算式、代入式で表されます

単項計算式は、次の組み合わせがあります
    「値++」は、値を1増やします注1)
    「値--」は、値を1減らします注1)
    「++値」は、値を1増やします注1)
    「--値」は、値を1減らします注1)
    「-値」は、負の値を示します
    「~値」は、値のビット値を反転します
二項計算式は、次の組み合わせがあります
    「式1 + 式2」は、式1と式2の値を足します注2)
    「式1 - 式2」は、式1から式2の値を引きます
    「式1 * 式2」は、式1と式2の値をかけます
    「式1 / 式2」は、式1を式2の値で割ります
    「式1 % 式2」は、式1を式2の値で割った余りを計算します
    「式1 & 式2」は、式1と式2のビット値の論理積をとります注3)
    「式1 | 式2」は、式1と式2のビット値の論理和をとります注3)
    「式1 ^ 式2」は、式1を式2のビット値の排他的論理和をとります注3)
    「式1 << 式2」は、式1の値を式2の値分、左へシフトします
    「式1 >> 式2」は、式1の値を式2の値分、右へシフトします
三項計算式は、次のものがあります
    「(条件式)?値1:値2」は、条件式が真の時、値1、偽の時、値2を返します
代入式は、次の組み合わせがあります
    「値 = 式」は、式の内容を値に入れます
    「値 += 式」は、式の内容を値に足し込みます注2)
    「値 -= 式」は、式の内容を値から引き、その答えを値に代入します
    「値 *= 式」は、式の内容と値をかけ、その答えを値に代入します
    「値 /= 式」は、式の内容で値を割り、その答えを値に代入します
    「値 %= 式」は、式の内容で値を割り、その余りを値に代入します
    「値 <<= 式」は、値を式の内容分、左へシフトし、その答えを値に代入します
    「値 >>= 式」は、値を式の内容分、右へシフトし、その答えを値に代入します
    「値 &= 式」は、式の内容と値の論理積をとり、その答えを値に代入します注3)
    「値 |= 式」は、式の内容と値の論理和をとり、その答えを値に代入します注3)
    「値 ^= 式」は、式の内容と値の排他的論理和をとり、その答えを値に代入します注3)
(3) 優先順位

条件式、計算式で使う各演算子には優先順位があります
一つの計算式は、下の表に示す通りの優先順位に従い計算されますので、優先順位が不安な場合、明示的に括弧でくくり、意図する通りに計算される様、工夫して下さい
    「a = b + c * d;」は、bと、cかけるdの合計が、aに代入されます
    「a = ( b + c ) * d;」とすると、bとcの合計に、dの値がかけられ、aに代入されます
以下は、その優先順位です(上に行くほど優先順位は高くなります)
優先順位演算子
( )
! ~ - ++ --
* / %
+ -
<< >>
< <= > >=
== !=
&
^
10|
11&&
12||
13?:
14= += -= *= /= %= <<= >>= &= ^= |=

注1)「値++」、「++値」は単項では同じ動作をしますが、次の違いがあります
注2)文字列の連結にも使えます

注3)論理積、論理和、排他的論理和は次の通りとなります
論理積論理和排他的論理和
値1値2答え値1値2答え値1値2答え